映★画太郎の MOVIE CRADLE 2

もう一つのブログとともに主に映画の感想を書いています。

「舞いあがれ!」


あけましておめでとうございます。

さて、去年の10月3日から放送が開始された連続テレビ小説、通称“朝ドラ”の「舞いあがれ!」をずっと観ています。今年は三が日明けの1月4日(水) から早速放送が再開されますね。

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東大阪で町工場を経営する両親のもとで生まれ育った岩倉舞(浅田芭路)は発熱して寝込みやすく、娘の身体を心配する母・めぐみ(永作博美)もまた多くのことを背負い込んで精神的に疲弊していた。そこで父・浩太(高橋克典)の提案で、結婚以来長らくやりとりをしていなかった長崎県の五島に住むめぐみの母・祥子(高畑淳子)に舞を預けることにする。舞は、五島の伝統的な凧「ばらもん凧」を揚げることで島の子どもたちとも打ち解ける。
やがて体調を取り戻し東大阪に帰った舞は、成長して(福原遥)大学に進学、航空工学を学ぶ。そこで入ったサークル「なにわバードマン」で二回生の先輩・由良冬子(吉谷彩子)が怪我で人力飛行機パイロットを務められなくなったため、代わりにトレーニングをして空への飛行に挑戦する。


放送が始まってから三ヵ月経って年が明けるまで感想が書けなかったのは単に時間がなかったからで、朝ドラに興味を失ったわけではありません。

オープニングの足の生えた紙飛行機のストップモーション・アニメが可愛いですね。もっと長く観ていたいぐらい。back numberによる主題歌も好きだし。

前作「ちむどんどん」がいろいろと物議を醸した、というか悪い意味で話題になった(結局、ヒロインを務めた黒島結菜さんが紅白歌合戦に呼ばれなかったことでもあれこれ言われてましたし)のに対して、この「舞いあがれ!」は評判がよく、最近の朝ドラとしては比較的長めの3週目の半ばぐらいまで出演した子役の浅田芭路(はろ)ちゃんから本ヒロイン役である福原遥さんにバトンタッチしてもその評価は下がることなく盛り上がりを見せていました。主人公・舞が「浪速大学」のサークル「なにわバードマン」の人力飛行機「スワン号」のパイロットとして仲間たちと一緒に長距離の飛行に挑み、やり切るまでは…。


主人公の舞役の福原遥さんはかつてNHKでやっていた料理番組「クッキングアイドル アイ!マイ!まいん!」の“まいんちゃん”役、として紹介されることが多いですが、僕は同番組を観たことがなくて最近TVドラマで顔を見たことがあった程度だったので、子役の頃からキャリアがあるかたですが僕には過去作のイメージがない分、まるで新人さんのような新鮮さがありました。

「舞いあがれ!」では子役の浅田芭路ちゃんからの移行が自然で、「まるで同一人物の子どもの頃と成長後みたい」と言われてましたね。

舞の大学のサークルの「由良先輩」役の吉谷彩子さんは「ビズリーチ」のCMでよく知られているかたですが、僕は以前はYouTubeやTVなどでやたらとあのCMが流れまくっていたので大の苦手でした。


最近は数が減ったし(代わりに某メガネ会社のCMが流れ過ぎ)もうドラマでの由良先輩のイメージが定着したから今ではお顔を拝見するたびに「あっ、由良先輩だ」と嬉しくなるほどですが。CMの内容も変わってきたし。

すみません、僕は普段TVドラマを観ないので吉谷さんのことを存じ上げなくて(結構キャリアの長いかたですが)、でも以前、東海地区で放送されたローカルドラマ「家族の写真」(主演:剛力彩芽)に出演されていたんですね。僕は知らずに観ていて、でも吉谷さんのことは意識していなかったのが、「舞いあがれ!」の放送が始まってから再放送されたのを偶然また観て出てることに気づいたのでした。

それまでは「嫌いなCMに出てる人」という認識しかなかったくせに急に持ち上げるのもなんですが、でも吉谷彩子さんの演技には落ち着きがあってわざとらしいオーヴァーな表現がなくて、できればぜひ映画の方でも活躍していただけたらな、と(映画にも出演されてますが、見事なまでに僕は出演作を観ていない)。

子役が出演した「五島編」や大学での人力飛行機の飛行までが描かれる「なにわバードマン編」では脚本とともに演出も細やかで、出演者の皆さんから繊細な演技を引き出していた。


地味ながらじっくりと“人間ドラマ”を描いている、という作りだった。

その後、舞は飛行機を作る仕事から自ら旅客機を操縦するパイロットへと志望を変えて大学を中退し、航空学校に入るんだけど、この「航空学校編」が波乱を巻き起こすことに。

もともと脚本家の桑原亮子さんがシナリオを書いていて、続く「航空学校編」では別の2人の脚本家にバトンタッチ、演出家も以前のかたとは別人が担当することが最初から決まっていたそうで、それは航空関係の専門的な知識をストーリーの中に盛り込む必要があったからなのだとかで。

ところが、それまでは主人公の舞をはじめ、登場人物たちに寄り添い丁寧に紡がれていた人間模様が「航空学校編」に入った途端に急変、とってつけたような恋愛ごっこやデフォルメされた人物造形、デカいテロップを出したり画面を分割するヘンな演出などが目につくようになる。

吉川晃司さん演じる「サンダー大河内」こと大河内教官は評判よかったんですが。


ドラマの評価は急落して「#舞いあがれ反省会」で批判的な感想が増えることに。実は僕もここで「反省会」の方に書き込むようになったし、この時点で番組からの離脱を表明した人もいたほど。「ちむどんどん」の悪夢が脳裏に蘇ってきた人たちがたくさんいた。

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航空学校に入学した舞は自衛隊出身の大河内教官(吉川晃司)の指導の下で同期生たちと訓練に励むが、メンバーの一人だった水島(佐野弘樹)が教官に不合格を言い渡されてフェイル(退学)になってしまう。
同期の柏木(目黒蓮)は当初、舞や他のメンバーたちに距離を置くような発言をしていたが、やがて舞に特別な感情を持ち始める。
航空学校を無事卒業した舞は実家に戻るが、リーマンショックの影響で決まっていた会社の就職内定が1年の延期になる。


「ちむどんどん」の感想と同じく、以下は「航空学校編」の放送中にTwitterでの感想を抜き書きしたもので、番組をご覧になっていないかたにはなんのことやら意味不明でしょうが、文章をまとめる力がないのでこれで失礼いたします。

ei-gataro.hatenablog.jp

「反省会」での呟きには驚くほどの数の「いいね」がついたものもあって、でもドラマへの批判や罵倒のような文章でいくら「いいね」をもらっても素直に喜ぶ気にはなれず、同じような不満を持つ人たちがこんなに多いのか、という溜め息のようなものが洩れたのでした。

つまり、同じ出演者でこんなにもドラマのクオリティは変わってしまうという残酷な事実を今我々はリアルタイムで目撃しているのだ。
なんか変なこと言ったりやったりするのが「キャラを立てる」ことだと思ってて、それをやっちゃう。どんどんリアリティが失せていく。サンダーは吉川さんの力で持ちこたえてほしい。
もうさぁ、期待してるような媚びた目を女性主人公にさせるのやめたら?柏木のことが気になるなら舞のほうから意思表示してもいいわけだし、もともとそんな気がないなら訓練に集中してほしいし。
一見控えめだけど自分の夢や目標にむかって一心に進む子だった舞が柏木の超絶溜めコクり未遂にドキドキしてイミフな夢見ちゃう、みたいな展開、ほんとにガッカリなんだけど。
陳腐な恋愛もどきな展開を削って、つまらない邪念に惑わされることなく舞には一心不乱に空を飛んでほしい。そこから自然に誰かと惹かれ合えばいいんだ。
なにわバードマン編で不要なラブコメ要素を排除したのはほんとに賢明だった。描くべきことがわかっていたから、あのパートはあそこだけで名作になったんだ。
舞に初めての恋をさせるなら、それこそもっと心を込めて彼女のときめきや迷いを真面目に描くべきでしょう。それでこそ主人公を大切に扱っていることになる。これ以上以前までの丹念な物語の積み重ねを踏みにじらないでほしい。
舞いあがれ!ってもっとセリフを大事にしていたと思うんだよね。無言で役者の表情で見せたり。そういうのがなくなっちゃって、なんでもセリフやナレで説明しちゃうようになった。だからもはやセリフが心に響かないんだよな。
今の脚本家よりも視聴者のほうが“舞”という人をよっぽど理解しているつぶやきが多いなぁ。それはプロの脚本家としてはほんとに恥ずかしいことじゃないかな(´・ω・`)

とにかくむりくり前向きアピールして見当外れな自己主張をすれば女の子の成長物語になると思ってるなら、完全に方角を見誤ってると思う。迷子なのは脚本家のほうじゃなかろうか。
なにわバードマン編との決定的な違いは、物語の組み立て方や登場人物の扱い方、動かし方。基本中の基本がおろそかになってる。
前者では安定した状態で「長距離を飛ぶ」という目的にむかって連携して協力し合うサークルのみんなの姿を映像でちゃんと見せて、合間には彼らの心情を厳選したセリフで語らせていたのに対して、航空学校編では一人ひとりの見せるべき努力の過程(あるいはその努力が阻まれたり報われない理由)が端折り過ぎなので水島が脱落する結果に納得いかないのと、最初から舞と柏木が選別されて特別扱いされているのが丸わかりなので何一つハラハラしない。
仲違いも仲直りも別れもすべてが段取りで、最初から結果が決まっている手順を踏んでるだけに見える。
なにわバードマン編での刈谷(註:高杉真宙)と部員たちの言い争いには不自然さはなかったし、そのあとの刈谷の復帰や一致団結の結果、目標には達しなかったがやり遂げた清々しい後味など、五島編からの流れがすべてつながる感動があった。果たして航空学校編にはそれがあっただろうか。これからあるのか?
まだ絶望はしていないけど、特に“舞”には一刻も早く持ち直してほしい。完全に失速している。なにわバードマン編でひたすら自転車や人力飛行機のペダルを漕ぎ続けていた彼女の姿には、言葉を超えた説得力があった。それを取り戻してもらいたい。
恋愛が悪いんじゃない。描き方の問題。なんだろう、この勝手にやってろ感。
空への想いがどんどん汚されていく気がする。無理やりな恋愛がらみじゃないと青春って描けないのかな。
脚本家さんがもとに戻ったら、この辺の陳腐極まりない要素は粉砕してもらいたいな。なんなら柏木学生とも卒業したらサヨナラみたいに。
さぁみんな、美男美女たちの恋愛模様に悶えなさい、みたいな脚本・演出にうんざり。航空学校編って見事にイケメンばっか揃えたもんね。お調子者キャラだった水島も消えたし。やろうとしてることがあまりにあざと過ぎる。
目線が完全にオヤジのそれなんだよね。こういうの君たち好きなんだろ?俺も好きさ!みたいな。舞がさらにオヤジの妄想キャラ化されてる。無惨。
留美ちゃんってこんな気持ち悪いこと言う子だったっけ。
朝ドラのパターンって、恋に奥手だった主人公をまわりが盛り立てて…みたいな展開が多いから、こうやって煽っておいて舞が思いっきり柏木を振るような話の運び方ならそれはそれで面白いと思う。
それは単に「ざまぁ」ということではなくて、舞にちゃんと自分の意志があるということだから。頑張っても不合格になることもある、って話としてちゃんとまとまるわけだしw
留美(註:山下美月)が親友というよりもただの賑やかしにされちゃってるのがほんとに残念なんだよなー むしろ友人として彼女の一言が舞に何か大切なことを示唆するような、そっと背中を押すようなふうに描いてくれたらいいのに。
そもそも舞と柏木がくっつくのが既定路線、みたいな話の作りが好みじゃない。それぞれ違う航路を飛んでいく展開があってもいいだろう(無理やり絡めてみた)。

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矢野倫子(註:山崎紘菜)の夢に進む動機が凄く壮大かつボンヤリし過ぎてて。もっと具体的な空への憧れ、機長を目指す理由が欲しいところ。
なんか、男社会で頑張る女子代表、みたいな役割をあてがわれちゃった倫子。いかにも男性の脚本家が考えそうな「女性活躍」な主張で(いや、脚本家さんは女性かもしんないが)。違うんだよ、そういうんじゃないんだよー。
男性社会で頑張りたいなら飛行機じゃなくてもいい。飛行機が好きなんだ、空を飛ぶのが何より好きなんだ、という想いが舞以外のメンバーたちから伝わってこない。描かれていないから。それはかなりドラマとしては弱いんじゃなかろうか。
多分、なにわバードマン編との違いはここなんだろう。空への想いの強さ。航空学校編には雑念が多過ぎる。刈谷先輩たちのささやかな再登場でそれが図らずも意識させられてしまった。これが意図的なシナリオならいいんだけど。
これは空を飛ぶことを職業にするために切磋琢磨する者たちを描くドラマじゃなかったのかな。それが妙に言葉の上だけで“努力”だとか“頑張り”だとかを強調する、あとは離婚の危機(これも具体的に一切描かれていないので、中澤に対する倫子のブチギレがあまりに唐突)やら男性社会への挑戦みたいな、“空”とあまり関係ないことに時間が費やされてる。今のこのドラマの作り手は「空を飛ぶ素晴らしさ」や「お客さんを安全に運ぶ責任」など、“空”の仕事そのものにあまり関心がないように思えてしまう。
中には感情的ですぐアツくなる女性がいたっていいとは思うけど、なんかもう、男たちの中でヒステリックに叫ぶ女性キャラ、というテンプレなんだよね。それでは倫子もまたパイロットには向いていないことになっちゃわないか。
それとも、これはアメリカ横断ウルトラクイズみたいに一人ずつフェイルされていって最後に舞だけが勝ち残る、みたいな話なのか?
舞の実家の工場や浩太の宇宙への夢、貴司(註:赤楚衛二)の実家のお好み焼き屋さん「うめづ」、いまだに娘にぶら下がり続けている久留美の元ラガーマンの父親(註:松尾諭)、それから久留美や貴司、悠人(註:横山裕)など、登場人物たちは「仕事」というものでドラマが結びついていると思うんだけど、それぞれの仕事についてちゃんと描かないと、中澤(濱正悟)と妻のすれ違いも倫子の信念も、あるいはハンデを抱える吉田(註:醍醐虎汰朗)や適性がなくて学校を去った水島も、彼らのドラマが全部記号的で表面的なもので終わってしまう。視聴者が共感を覚えて入り込むことが難しくなる。
まだ時間はあるのだから、ぜひそれらを“丁寧に”拾い上げて群像ドラマに昇華させてほしい。
倫子はむしろ、しっかりと理屈を通して理路整然とモノを考えて言葉にするような人物であるべきだったのではないか。そうであればこそ、舞もまた彼女に憧れや頼もしさを感じられただろう。
なにわバードマンの由良先輩は不必要に声を荒らげることはなかったし、他の諸先輩方も意見の対立から口論することはあっても必要以上にオーバーに揉めることはなかった。
それでもドラマとして見応えがあったのは、舞をパイロットとして受け入れたあとは彼らがいかにサークルをあげて人力飛行機の飛行に挑むか、そのことに集中していたから。メンバーに内輪揉めさせて無理やりドラマを盛り上げる必要なんかないんだよね。
あれこれセリフで詰め込んでたわりにはあっちゃり終わったよなぁ。ほんとにドラマがないパートだった(いやまだ明日もあるけど)。舞と柏木の恋愛要素はほんとにいらないから、空の話をもっとちょうだい。
主人公たちの気持ちを全部長々とセリフで説明しちゃったり、カラオケビデオか、ってデートシーンとか、駄目な作劇、演出てんこ盛りな回だった。
舞の柏木への「気持ち」は、やはりどう見ても「仲間」とか「よい友達」以上には思えないんだよなぁ。彼らをどうしてもくっつけたいなら、やはりこれまでの描写を完全に失敗してるとしか。舞の気持ちじゃなくて、彼女を所有して愛でたいおっさんらの気持ちだろ、と。
なんかヌルっと付き合い始めた感じだな。舞の柏木に対する気持ちがほんとにわからない。なんでこんなに落ち着いてニコニコしてられるの…。
なんか観ていて舞の親たち以上にうろたえてしまった。いいの?こんな展開。ありえないんだけど…。
恋愛に疎くてみんなの前で彼氏宣言する男にも嬉しそうに笑ってる女の子…どんどんちむ子に近づいていく舞に絶句した金曜日。
舞の家族や地元のなじみの人々の中での柏木の異物感がスゴいな…まだ遅くはないから今後壮絶にフラれてくれないかな。頼むから簡単に結婚とか言い出さないでくれ(必死)。

www.nikkansports.com

とにかく、東大阪のみんなを見てたら柏木に対する拒絶感が倍増してきた。断固阻止する(取り乱し過ぎ)。
みんなが見守ってきた“舞ちゃん”が航空学校行ってから急に何考えてるのかわからない子になってしまった。そんな戸惑いを感じるつぶやきの数々。
脚本家に蹂躙されたこの何週間か。怒りで震えている。…離脱はしたくない。だから持ち直してほしいと切に願う。
柏木学生の視聴者からの評判が良くないのは、ちむどんどんがそうだったように、おっさん脚本家(&演出家)がイケメン俳優のガワだけかぶって自分の妄想を書き連ねてたから。俳優のせいじゃない。ほんといい加減にしてほしい。
視聴者は安くて浅はかなシナリオを見透かしてるよ。
舞本人の気持ちは置き去りにして、柏木の願望に忠実なカノジョにされてしまいました…。

friday.kodansha.co.jp

おかしな話の流れやまったく共感も応援もできない恋愛ごっこに腹を立てるのではなくて、また素晴らしい脚本に感動したり出演者の皆さんの演技に見入っちゃうような毎日を送りたい。
TLの「舞いあがれ!が帰ってきた!」みたいな反応が微笑ましい(^o^) 物語は深刻含みだけど….。
由良先輩と喋ってる舞は柏木といるときよりもリラックスして本来の彼女らしさが出てる気がする。無理に恋愛要素入れなくてもいいよね。貴司とはちょっと興味あるけど、多分急に今まで以上に近づく心配はなさそう。
小手先の恋愛ごっこや仲間内のいさかいで興味を惹こうとするのではなく、「人を描く」というこのドラマ本来の姿勢に戻ったのが嬉しい。学校卒業して帰ってきた舞をみんなが嬉しそうに迎える姿と視聴者の気持ちが重なる。


…長々とごめんなさい。

でも、それぐらい翻弄された何週間かでした。同じキャストなのにこの変わりよう。いかに脚本と演出が大事なのか痛感しますね。

舞の航空学校の卒業後は再び脚本は桑原さんに戻ったようで、内定していたものの2008年のリーマンショックのあおりを受けて就職の先行きが不安定な状態で、怪我をした「祥子ばんば」を手伝いに五島に行った舞が、幼馴染で今では五島で住み込みで働く貴司と再会、子どもの頃の自分と同じく学校のクラスに馴染めない男の子・朝陽(又野暁仁)と過ごしながら、やがて父・浩太の緊急入院を期に東大阪に帰って実家の町工場の手伝いをすることになるあたりまでが描かれました。

実家の「株式会社IWAKURA」の経営は苦しく、長年勤めてくれたパートの人たちをリストラしなければならない事態に。浩太がなんとか取ってきた仕事でギリギリやりくりしている。

経済が停滞しコロナ禍にあえぐ現在と通じる厳しさが描かれていてツラい部分もあるんですが、だからこそ安易なイヴェント的展開や薄っぺらい恋愛もどきで視聴者の気を惹こうとするのではなくて、日常の中でいろんなつまずきがありながらもコツコツと夢や目標に向かっていく若者の姿(そして大人たちも)を優しく見つめる物語に再びなっていってくれることを期待しています。


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