6月に豊田市美術館で「ブリューゲル展─画家一族150年の系譜」を観てきました。
今さらだけど、てっきりブログにあげたと思ってたら忘れていたようなので。現在、同美術館は改修工事で2019年5月31日(金)まで休館中ですが。
小高い場所にあって施設内のレストランから町が一望できました。
“ブリューゲル”って一人じゃなくて画家の一族だったんだ、と初めて知ったぐらい美術には疎いんですが、以前、愛知県美術館の「大エルミタージュ美術館展」で展示されていたフランドル絵画と時代的につながってもいるので、とても興味深かったです。
油絵もよかったけど、素描を見ると「やっぱり上手だなぁ」と当たり前のことに感心したりして。
撮影がOKな場所は限られているので画像は似たような静物画だけですが、全部で100点以上もあって見応えあるし絵のタッチも多様で、宗教画に農民たちを描いた風景画や寓意画など、ヴァラエティに富んでるんですよね。
そしていつも思うんだけど、信じられないほど細部が細かい。面相筆みたいなので描いたといわれても、目の焦点が合わなくなるほど緻密。よくこんなに細かいのが綺麗なままで何百年も保存できているなぁ、と溜息が洩れそう。
音声解説は声優の石田彰さん。
美術館のまわりも散策できるようになっていて、すぐそばの庵で350円で抹茶と和菓子がいただけます。美味でした♪ 休館間近になって混む前に行ってこられてよかったです。
そして、先月行ってきた、名古屋市美術館でやっている「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」。24日までということで平日にもかかわらず長蛇の列でした。
展覧会のポスターにも使われている有名なピエール=オーギュスト・ルノワールの「可愛いイレーヌ」は、ずっと観ていたいほどの可愛らしさ。さすが絵画史上もっとも有名な少女の絵。 一点一点じっくり観ていたくても、他に大勢の人がいるので少しずつ移動しながらの鑑賞。
3枚目の画像は日本初公開のクロード・モネ「睡蓮の池、緑の反映」。モネの睡蓮は箱根のポーラ美術館でも別の絵が展示されていました。どちらもとても大きい絵。
コレクターがテーマに添って絵画を収集して、そのコレクションの集まりそのものに意味を創り出していく、というビュールレの言葉に感動を覚える。18世紀頃から20世紀までの多くの画家たちの作品群がそれぞれ時代を越えて結びつく面白さ。
芸術はいきなりある作品が生まれるのではなくて、必ず先人たちの影響を受けながら変化していくということ。それを実際にその絵の数々を順番に観ていくことで体感的に理解できる。美術の教科書とか画集などで見たことがある超有名な作品が何点も展示されていて、「あっ、この絵知ってる、見たことある」とお連れさん同士で互いに呟き合っている人たちが何人もいました。
天気も好くて、素敵な美術鑑賞のひとときでした。