「午前十時の映画祭12」でリドリー・スコット監督、ハリソン・フォード主演の『ブレードランナー ファイナル・カット<4Kマスター版>』を鑑賞。
この『ファイナル・カット』はこれまで2007年、2017年、2019年(IMAX版)と劇場のスクリーンで観ていて、今回で4回目。
なので、この先同じく「午前十時の映画祭12」で上映される「マトリックス」三部作の1作目もそうだけど、もう何回も観ているから今回はパスしてもいいかな、と思っていたんですが、特撮を担当したダグラス・トランブルさんが今年の2月に、また音楽を担当したヴァンゲリスさんが5月に、そして6月にはタイレル博士役のジョー・ターケルさんが相次いで亡くなったので、その追悼も込めてあらためて観ようと思って。
感想はすでに書いているので、とりあえず記録までに。
リオン役のブライオン・ジェームズさん(1999年没)もロイ役のルトガー・ハウアーさん(2019年没)もすでになく、思い出深い映画の関係者たちが一人、また一人と去っていくのは寂しいですね。
「俺たちが見てきたものを貴様に見せてやりたい」というロイの言葉には、何かこれまで以上に切迫したものを感じたのでした。立ち去っていった人々、生きたくても生きられなかった人々のことが脳裏をかすめた。
生きている人々もみんな年を取ったけれど、ハリソン・フォードはインディ・ジョーンズの最新作を撮っているし、リドリー・スコットも健在で映画を撮り続けている。
この映画が公開されて今年でちょうど40周年ですが、「何が面白いのかさっぱりわからない」と首を傾げる人たちもいる中で、こうやって作品がずっと残ってきていることに感慨深いものを覚えます。
これからも50周年、60周年、100周年と、この「訪れなかった未来」を描いたSF映画が映画史の中でずっと記憶され続けますように。