映★画太郎の MOVIE CRADLE 2

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『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』


ジェームズ・キャメロン監督による『アバタージェームズ・キャメロン 3Dリマスター』を劇場鑑賞。オリジナル版は2009年作品。

音楽はジェームズ・ホーナー

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今年の12月16日(金) に公開される最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の前日譚である2009年の『アバター』1作目がいろいろと手を加えられて3D版で9月23日(金) から2週間限定で再上映されて、復習のために観てきました。

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ほんとはIMAXで観たかったんですが、どうしても時間の都合がつかなくてドルビーシネマで字幕版を。日本語字幕は、戸田奈津子!もう今年は“なっち”の字幕だらけw


アバター』は初公開時に劇場で観ているし、2度目の上映の時にもIMAXで観たので、あれから10年以上経って映像がどれだけ進化したのか比べてみたかったんだけどなぁ。

IMAXとドルビーシネマとでは3D眼鏡は異なるのか、それとも同じなのか知らないし(画面のサイズは違うんだろうけど)、『アバター』って特別編とかいろんなヴァージョンがあって、そちらも観たはずなんだけどもうその辺は忘れてしまったので、以前のヴァージョンとの細かい違いはわかりません。

TV放映された時にも観ているし、だから内容については覚えていたけど、3D効果は手前にある植物なんかがボヤケているので立体感があって、眼鏡も以前のものに比べれば軽くなってるから(最初の頃ってめちゃくちゃ重かったですよね?)進化のあとは見られたかな。

ただ、僕は映画を観る時には眼鏡をかけるんですが、これまでの通常の3D映画だと眼鏡の上に3D用の眼鏡をかけると最初は曇っててもしばらくすると上映会場の室温とうまいこと調整されて曇りが晴れてたのが(『ジュラシック・ワールド』の完結篇→感想はこちら だって平気だったし)、今回の3D眼鏡はいつまで経っても曇りがとれず、ず~っと画面全体にモヤがかかった状態。何も見えない。

しょうがないから、自分の眼鏡を外して裸眼の上に3D眼鏡をかけたら、すぐに見えるようになりました。

僕は眼鏡をかけてないと前が全然見えなくなるほど視力が弱くはないから裸眼でも観られなくはなかったけど、それでも時々目の焦点が合わなくなるので必死で集中して観ていたら、すっごく疲れた。

あれ、他の眼鏡かけてる皆さんはどうだったんだろう。ちゃんと眼鏡on眼鏡でも曇らずに観られたんだろうか。俺だけなの?^_^;

3D映画がどんなに発達しても、いつまでも「眼鏡」をかけなければならない時点で終わってる感じはする。いつか眼鏡をかけなくても観られる3D映画ができたら、その時には本当に3D映画が進化した、と言えるだろう。

で、物語についての感想は以前書いた感想とほぼ同じだったし、だからいろいろ問題を含んだストーリーだと思うんだけど、映像面に関しては確かにキャメロン監督が「最近の映画と比べても遜色ない」と言っているのはハッタリではなかったな、と。

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率直に、13年前の映画でこのクオリティはスゴいと思う。


3Dも、以前は手前の人物とバックの風景がいかにもレイヤーで区切られているように不自然に感じられたのが、さすがにそういうことはなくなっていて、より見やすくはなっていたし、異世界の風景は見応えあるからアトラクションとしては面白かったです。

それは、以前のヴァージョンだってそうでしたが。

160分以上あるにもかかわらず、まったくダレることがなかったし。

もう、ほんとにさくさくお話が進んでいくので。

ところどころ主人公のモノローグで解説が入って、かったるくなりそうな場面はあらかじめ省いてある。

現地の人々や環境のことを考えずに利益だけ求める企業の人間にシガーニー・ウィーヴァー演じる博士がキレるところや、勇敢に戦って死んでいくミシェル・ロドリゲス演じる女性パイロットは『エイリアン2』そのまんまだし、その後、「ドント・ブリーズ」シリーズでめっちゃ強い盲目の老人役で注目されたスティーヴン・ラング演じる“大佐”もいかにもな悪役で、観ていてほんとに楽しい。

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映画の本篇が終わってエンドクレジットの途中で最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の本篇の一部が映って、クジラのような動物と戯れたり、ヒレ(前足)に刺さった銛を外してやったりする様子が描かれるんだけど、明らかに1作目とは画質が違っていて、僕は劇場でちゃんと観たことはないのでよくわからないんだけど、8K映像とかってこういう感じなのかな、っていうピカピカしてて物凄くクリアな映像でした。

実のところ、通常のスクリーンで観た『ウェイ・オブ・ウォーター』の予告篇での映像には個人的にそそられるものがなくて、なんだか1作目と同じようなことやってるなぁ、と思ったんですよね。そんなに「観たい!」とは思わなかった。CGはやっぱりCGにしか見えないし。これだったら、本物の自然の映像を観ていた方がいいな、とさえも。

まぁ、13年ぶりの続篇だし、そうは言ってもいそいそと観にいくんだろうな、とは思ってましたが。

それが、今回の1作目のミッドタイトルで流れた最新作の映像には面白さを感じたんですよね。ちょっと観てみたくなった。

続篇についてはまったく知識がないので勝手な想像だけど、おそらくは前作でアバターの身体の中に入って衛星パンドラの先住民“ナヴィ”の一員となった主人公のジェイク=トルーク・マクト(サム・ワーシントン)とナヴィの女性ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)の間に子どもができて、彼ら家族の物語になるんでしょう。

『ウェイ・オブ・ウォーター』を含めて4本の続篇の公開が予定されているけど、そんなに多くの作品で一体何を描くつもりなんだろう。

僕は1作目『アバター』の「白人が現地の女性と結ばれて彼女の故郷を救う」という「白人酋長モノ」そのまんまな物語を批判したし、その評価は今でも変わりませんが、でも、もしもジェームズ・キャメロンがその気になれば、前作の世界観(世の中の見方)、価値観は今現在の僕たちの世界に合わせてアップデートできると思うんですよね。

白人様が原住民の救世主になってめでたしめでたし、みたいなフザケた話ではなく、ナヴィたちの視点で描かれる物語。

もともと地球人であるジェイクとナヴィであるネイティリの間に生まれた子どもたちは、差別に遭って苦しむようなことがあるかもしれない。でも、彼らがナヴィと地球人の懸け橋となって活躍する──これから続く物語がそうなってくれていたら嬉しいな。

前作でジョヴァンニ・リビシ演じる企業の手先の男は殺されなかったので、またしても出てきて主人公たちの前に立ちはだかるんでしょう。

それから、これはネタバレかもだけど(でも正式に公表されてる)、前作でネイティリによってとどめを刺されたはずの“大佐”も再登場するそうだから、役者は揃った、というところですかね。大佐もアバターでナヴィの姿になるのかもね。


前作で彼はナヴィたちを差別して侮辱していたから、そんな男がナヴィの姿になるんだとしたらなかなか皮肉な展開ですが、さて。

ナヴィたちのあの顔の造形って、嫌悪感をもよおす一歩手前のところのデザインで、それはネコ科の動物のような鼻の形──特に付け根の部分──にあると思うんだけど(ネコとかトラなどには体毛があるから気にならないけど、ナヴィたちはツルツルした肌なので、あの鼻の形が強調される)、ジェイクとネイティリの子どもは人間寄りの顔になってて結構可愛いんですよね。ちょっとアニメキャラっぽくもある。


ジェームズ・キャメロン監督は、1997年の『タイタニック』のあとにはドキュメンタリー映画を撮ったりもしているけれど、劇映画『アバター』までの間に12年あった。今度はそれをさらに1年更新してようやくの新作。これまでずっと最新作のための技術を開発していたんでしょうね。

凝り性とか、そういうレヴェルを超えた異常なまでの執着心(;^_^A

今度はどんなふうに僕たち観客を楽しませてくれるのでしょうか。


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