映★画太郎の MOVIE CRADLE 2

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「曽我蕭白 奇想ここに極まれり」 岩合光昭写真展「こねこ」

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愛知県美術館で「曽我蕭白 奇想ここに極まれり」を、また名古屋栄三越で動物写真家の岩合光昭さんの写真展「こねこ」を観てきました。

「曽我蕭白 奇想ここに極まれり」では、江戸時代の絵師、曾我蕭白(しょうはく)(1730-1781) と彼が師事した、または影響を受けたとされる絵師たち(高田敬輔、寺島良安)の絵が展示されていました。

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展覧会のポスターにもなっている唐獅子図は大迫力。唐獅子って架空の生き物(もとはインドライオンが中国に伝わって神獣化して、さらに日本に伝わり狛犬へと変化していった)ですが、蕭白の描く唐獅子も人物もみんな目や鼻がまん丸でどこかユーモラスで、ちょっとグロテスクでもある。なんか「達磨さん」の顔みたい(笑)

それ以外では鷹の絵が印象深かった。まるで図鑑のように緻密に描かれている。写実的でもあり装飾っぽくもある。かと思えば、まるで染みや汚れと区別がつかないほど省略された絵もある。とても同じ人が描いたとは思えない。

僕は絵心はないし日本画の基礎的な知識すら持ち合わせていませんが、現代のイラストや漫画を思わせる絵柄から壁の落書きのように見える作品まで本当にさまざまで、じっくり鑑賞できてよかったです。

日本の絵師たちが中国の芸術家たちや故事からいかに多くのものを学んだかよくわかった。

何十点にも及ぶ作品は見応えがあって、また常設展示の方の絵画もゆっくり観ていたら岩合光昭さんの写真展を観る時間がなくなってしまって、後日再び栄へ。

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30分もかからず観終わってしまう展示ではありましたが、何年か前に岩合さんが撮られた劇映画『ねことじいちゃん』と同時期に開催されていた展示会以来の岩合さんの写真展にまた訪れることができて嬉しかった。

ameblo.jp

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岩合さんの写真展の入場チケットはいつもデザインがカワイイ。

これまでに物凄い数の猫たちに会っているのに、それを一匹ずつちゃんと覚えておられるのが驚きですね。いいこだね~。

会場にあったモニターの映像の中で岩合さんが「どれか一枚お気に入りの写真をみつけて、それを胸にしまって家に帰ってもらえれば」と仰っていました。

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猫って犬ほど顔の表情の変化がないし普段は愛想もなくてツンデレだけど、彼らのまなざしはどこか深遠で、その一方では大きく口を開けてあくびをしたり、筆で描いた一本線のように目をつぶった寝顔が可愛らしく、見飽きません。日本、アジア、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、アフリカと、岩合さんが世界各地で撮った猫たちの姿に癒される。

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漁師さんからは魚をもらったり、飼い主さんたちが作っている果物をおすそ分けしてもらったり。猫たちは人々を癒やし慰め、彼らとともに生きる。

僕はほとんどTVの中や写真でしか見られないけれど、これからもどうぞよろしく。


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