映★画太郎の MOVIE CRADLE 2

もう一つのブログとともに主に映画の感想を書いています。

『続・荒野の用心棒』『ガンマン大連合』


※以下は、2007年に書いた感想に一部加筆したものです。


セルジオ・コルブッチ監督、フランコ・ネロ主演の『続・荒野の用心棒』。1966年作品。

西部劇なのに馬に乗らずに棺桶を引いて歩く主人公の姿が有名。

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元祖ジャンゴです。

“ジャンゴ”といえば三池崇史監督による『スキヤキ・ウエスタン』の方も観たけど、語る言葉がみつからないので、印象としては岩井俊二の『スワロウテイル』meets サム・ライミの『クイック&デッド』みたいな作品だった、と言うに留めておきます(タランティーノが付き合いで出てる)。

岡本喜八監督の『イースト・ミーツ・ウエスト』並みに全篇に炸裂するジャパニーズ・イングリッシュが大変耳障りでした。

スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』(2007) 出演:伊藤英明 木村佳乃 佐藤浩市 伊勢谷友介
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さて『続・荒野の用心棒』。あらためてこの邦題は凄いと思う。

セルジオ・レオーネ監督、クリント・イーストウッド主演『荒野の用心棒』とはまったく無関係、そしてその事実を誰もが知っている(…よね?劇場公開当時はいざ知らず、今でもほんとに続篇だと思ってDVD借りて観て唖然としたり腹立てたりする人とか存在するんだろうか)にもかかわらず、そして今さら誰を騙そうというわけでも、騙す必要すらないのに頑なに「続」と言い張る。原題通り『ジャンゴ』じゃダメなのだろうか? そこは譲れないのかな。

マカロニ世代じゃないのでその辺の強い思い入れというのはないんだけど、やはり記憶に刻み込まれた題名というのは疎かにしたくないものですね。

疎かにしまくったからマカロニウエスタンの邦題はみんな似通ったものになっちゃったのだが。でもあれがもう「味」になってますからね。


マカロニ顔、というのがあるんだそうで、『スキヤキ〜』にもキャストに千葉真一藤岡弘、あたりが混じってたらもうちょっとマカロニ風味が出たかもしれないんだが、スキヤキだから味付けが醤油やみりんなんだな。


『続・荒野~』のジャンゴ役フランコ・ネロは整った顔立ちに碧眼で割れた顎、とマカロニヒーローの条件を十分に満たしてるけど、他の作品でジャンゴを演じたテレンス・ヒルと見分けがつかなかったり(ネロに似てるからヒルがキャスティングされたわけだが)『ダイ・ハード2』で敵の将軍役で出てきた時は思わずチャールトン・ヘストンかと思ったりした。


なんか感想というほどのことなにも書いてませんが、手をつぶしたり耳を切りとる残酷シーンや「なんちゃってガトリング銃」連射とか楽しい場面がいくつもある。

僕はホラー映画にはまったく興味がないんだけど(でも70〜80年代ぐらいの作品は嫌いじゃない)、なぜかマカロニウエスタンの残酷シーンはわりと好物だったりする。

やはり日本の時代劇で、血しぶきが舞い上がって首や腕が飛ぶようなド派手な殺戮場面が好きなのと通じるものがある。


これまでにネロの『真昼の用心棒』やジュリアーノ・ジェンマの主演作などマカロニウエスタンを何本かヴィデオやDVDで観たけど、なにぶん似たような話が多いしタイトルもまぎらわしかったりするんでどの作品がどんな内容だったのかよくおぼえていない。

以前はVHSが置いてあるレンタル店もあったけど、DVDやブルーレイに移行した現在ではそれらを借りる手段もなくなってしまった。


さて、ジャンゴもカッコイイいいけど、ネロの作品ではこれまたコルブッチ監督の『ガンマン大連合』が好きでたまに観返している。

『ガンマン大連合』(1970) 出演:ジャック・パランス フェルナンド・レイ
この主題歌の力は大きいなぁ。何度聴いても泣ける。
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しょっぱなから「殺っちまおう!殺っちまおう!」と物騒な歌詞を連呼するモリコーネ節に男泣き。“コンパニェーロ”という単語が「同志」を意味することをこの映画で知ったのであった。

それからこの作品でネロと共演してるトーマス・ミリアンをずっとイタリア人だと思っていたが、キューバアメリカ人だった。


イーストウッドリー・ヴァン・クリーフアメリカからの出稼ぎ組に比べると、イタリアでのキャリアは長く伊語にも堪能だそうだが。

そしてアテレコによる巻き舌のイタリア語のセリフ(「ペングィーノ(ペンギン)~!!」)がハマり過ぎてるので、逆にこの人が英語喋ると違和感あったりする。

ミリアンも別の作品『情無用のジャンゴ』でジャンゴを演じてるし実にイイ顔した俳優さんだが、ネロとは似ても似つかない。もう「ヒゲ面なら誰でもいいのかよ」状態。それだけ「ジャンゴ」というキャラクターが独り歩きしてるってことだろうけど。

だからって伊藤英明がジャンゴを名乗ったり、木村佳乃の息子がその後イタリアに渡って「あのジャンゴ」になったとかいうナメきった設定が許されるのかどうかはわからないが。

ちなみに下の【写真】の拳銃構えてるお方が先ほどから名前の出てるジャンゴことフランコ・ネロさん。木村佳乃さんと小栗旬さんの子どもが成長するとこの人になるんだそうです。って不届きにもほどがあるな。


ともかく今回ネロの『続・荒野~』を観返してみて、またしてもジャンゴのテーマが耳から離れなくなってしまった。サブちゃんの日本語ヴァージョンもカラオケにあれば歌ってみたいが、ちらし寿司っぽい演歌の帝王よりもやっぱりイタリア語の原曲(映画では英語版が使われてるから原曲と呼んでいいのかどうかわからないけど)の方が哀愁を帯びてる。

『続・荒野の用心棒』イタリア語版主題歌 歌:ベルト・フィア
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音楽には疎いけど、いくつかのマカロニウエスタンのテーマ曲のメロディや歌声が(イタリア語も英語もわかりませんが)心に響くのはなぜだろうかと考えたら、あれはかつてのTV時代劇やアニメソング、特撮ソングに影響を与えてるからなんだな。

ところどころルパン三世の劇伴みたいな曲や効果音が流れたりするし(もちろんルパンの方が意識してマカロニ風の曲を使ってるわけだが)、トランペットやギター、ハーモニカの旋律もどこか聴き覚えがあるような懐かしい響きで。リアルタイム世代ではないけれど、つまりマカロニウエスタンはオレの心の故郷である、といえるのではないか。

特撮とか刑事物とかクンフー、パロディも含めてこれらは観てるこちら側に思わず「俺も撮りてぇ」と8ミリやDVカメラを手に取らせてしまうような、原初的なジャンルでもある。

西部劇、というかイタリア人が本来アメリカ人のものだったそれを頂いてしまった「マカロニウエスタン」も、同じくそういう魅力をたたえているということですね。

みんな一度はガンマンになってみたいのだ。


500本近くあるらしいマカロニウエスタンのたかが何本か観たことがあるだけで、わかったよーなこと抜かすな、と言われそうだが。


さて、明日はタランティーノの『ジャンゴ 繋がれざる者』を観に行こうかな(感想はこちら)。

というわけで、今日はひとまずこの辺で「FINE(終)」。


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