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スター・ウォーズ エピソード8 俺ならこうした。


約ひと月前に書いた記事 『フォースの覚醒』と『最後のジェダイ』は如何に間違っているか の続きです。

新しい年の最初の月も後半になり、そろそろ『スター・ウォーズ エピソード8 最後のジェダイ』も話題に昇らなくなってきているところに「俺ならこうした。」などと身の程知らずの気がふれたような記事のタイトルですが、『最後のジェダイ』はこうすればもっと面白くなったのではないか、という思いがどうしても拭えないので、日本では6月公開予定のスピンオフ映画第2弾『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』に自分の関心が完全に移ってしまう前に書いておこうと思いまして。

そんなわけで、これから書くことはド素人による「俺が考えたスター・ウォーズ」です。くれぐれも真面目に読まないように。

文中に『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』のネタバレが含まれます。未見のかたはご注意ください。


まず、前作『フォースの覚醒』を観終わった時に、その後の展開を予想していて恐ろしいアイディアが浮かんでしまったんですよね。

ルーク=最高指導者スノーク

旧三部作(エピソード4~6)の主人公で『フォースの覚醒』ではみんながその行方を捜していたルーク・スカイウォーカーこそが、この新しい三部作の敵のラスボスだった…というオチ。

旧三部作の2作目『エピソード5 帝国の逆襲』での“驚愕のオチ”に匹敵するような展開を考えたらそういうことになる。

もちろんそんなことは個人的には望んでいないし、結果的にそうじゃなかったことはホッとしてもいますが、一方で、じゃあ『最後のジェダイ』に驚くような展開があったかといったらそんなものはなかった。「呆れる展開」は山ほどあったけど。

ルークは『フォースの覚醒』でJ・J・エイブラムスが先のことも考えないまま無責任にハン・ソロの台詞の中で説明した「弟子を教え損なって逃げた」豆腐メンタルなジジイそのままで再登場して、ぶざまにも新しいヒロインに剣術でも負けて、ヨーダには説教され、挙げ句の果てにフォースを使い切ってポックリ逝っていた。

でも、そんなつまらない展開ではなくてもうちょっとマシなアイディアはあったと思うのだ。

それは、『フォースの覚醒』で語られたようにベン・ソロにフォースを教えて『最後のジェダイ』ではレイが会いにいったルークが、実はスノークが化けていた偽者だった、というもの。

ベンを殺そうとして彼をダークサイドに向かわせたり、レイのレジスタンスへの協力の要請を拒んだのがすべて偽者(=スノーク)だった、ということならば辻褄が合うでしょ。正体がまったくの謎だったスノークの目論見や倒すべき強敵としての存在感も増しただろうし。

また、もしも自分の師であったルークが偽者だったのなら、彼のせいでカイロ・レンとなったベン・ソロがかつての祖父ダース・ベイダーアナキン・スカイウォーカーのようにこちらの世界に戻ってくるきっかけにもなっただろう。

で、スノークが化けた偽者のルークの前に“本物”のルークが現われるんだよ。壮絶なルークvs.ルークの戦いが繰り広げられる。ウルトラマンと偽ウルトラマンザラブ星人)との戦いみたいな感じで。

想像しただけでも燃えるじゃないですか。

『最後のジェダイ』の感想【ライトサイド篇】にもちょっと書いたように、ライアン・ジョンソンも一応はルークとスノークが対になる存在として描いてはいた。ルークが陽でスノークが陰といった具合に。

でも劇中で両者が直接対峙することはないし(二人の間にどのような因縁があるのかも不明のままだ)、何よりも前作『フォースの覚醒』でJJから投げられたボールをうまく繋げられずにあっという間にスノークを殺してしまったのは悪手でしかなかった。

うまい手が思い浮かばなかったんでしょ。スノークとともにルークまでも死なせちゃったし。

あとのことほんとに何も考えてないよね。そんなテキトーなシナリオを絶賛したというJ・J・エイブラムスはモノホンのアホだ。

どう考えたって、クライマックスはルーク&レイvs.スノーク&カイロ・レンの大バトルをやるべきだったんだよ。

それと惑星クレイトでのフィンやポーたちの戦いを並行して描けば、ちょうど『ジェダイの帰還』のクライマックスのように迫力満点で興奮&感動必至だったでしょう。


チート・キャラに変貌してしまったレイについても描き方を完全に間違えている。前作ですでにその片鱗は見せていたけど。

たとえレイの正体をジェダイともスカイウォーカー家とも無関係な「ただの捨て子」にしても、彼女があっという間に凄いフォースの使い手になってしまったのではわざわざ「普通の人」にした意味がない。

それじゃ結局は「特別な人」ってことだから。

だからレイはあんな一人でなんでもできちゃうようなスーパーヒロインではなくて、ベン・ソロと力を合わせることで初めてフォースをうまくコントロールできる、ということにすればよかったんだよ。

カイロ・レンことベン・ソロをただの悪役ではなくて未熟な若者から成長していくキャラクターにしたいのなら、レイだって同じように描くべきでしょう。それでこそ“バランス”が取れるんだから。

本物のルークと出会ったことでカイロ・レンはベン・ソロへと「帰還」し、レイとともに力を合わせてスノークを倒す。

そういう結末でよかったんじゃないか。素人でも思いつくストーリーだよ、こんなの。

でも出来上がった『最後のジェダイ』よりもよっぽど面白いと思うよ、俺は。

「王道」をバカにしてくだらん捻りを加えたせいで、スター・ウォーズは迷走してしまった。すべてライアン・ジョンソンと彼の稚拙極まりないシナリオを許したJJ並びにプロデューサーのキャスリーン・ケネディとディズニーのせいだ。


それにしても、JJは続く『エピソード9』でこの物語をどう締めくくるつもりなのかね。

スノークが死んで、悪役としてはもはやあの顔色が悪いモミアゲ野郎のハックス将軍ぐらいしか残っていない。三部作の最後にいきなり新しいボスキャラを投入するわけにもいかんでしょうし。

自業自得だ、せいぜい苦しめJJ。

せっかく登場させた悪役キャラを活かせなかったら、それは全部シナリオを書いて監督した人間のせいだ。真に倒すべき敵がいないスター・ウォーズなんてそもそも何が面白いんだ、って思うけどね。

僕はやっぱり偽ルーク=スノークを倒して悠然と去っていく本物のルークの姿を見たかったよ。カイロ・レンの前で分身の術でお茶を濁すとかじゃなくてさ。

さらに、『フォースの覚醒』で息子のベンに刺されて死んだと思われていたハン・ソロはマズ・カナタに助けられて一命を取りとめて、『帝国の逆襲』の時のルークみたいに治療を受けていた、ってことにしてほしい。

復活したハンは、チューバッカとともにファースト・オーダーの敵機をミレニアム・ファルコン号で次々と撃ち落として飛び去っていく。

英雄たちはかっこよく美しく去っていくべきだ。

ファルコン号もチューバッカもC-3POR2-D2も、彼らの本当に帰るべきところ──遠い昔、はるか彼方の銀河系へ帰してやりたい。

J・J・エイブラムスライアン・ジョンソンみたいなトンチキどもに好き勝手やらせる義理などない。むしろ奴らこそ真の敵だ。

いっそのこと、この三部作(エピソード7~9)はジョージ・ルーカスが生み出した「正史(カノン)」ではなく、偽史」だった、というオチにしたらどうだろう。

そしてその改ざんされた偽物の歴史が書かれた書物がヨーダに燃やされて終わる、とw

J・J・エイブラムスが撮る『エピソード9』がこのアイディアよりも面白かったら謝りますよ。

三部作の2作ともダメだったのに3作目だけが傑作なんてことがあったら、それこそ奇跡ですが。

つづき→スター・ウォーズ シークエル(エピソード7~9)三部作とはなんだったのか


おまけ


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