「午前十時の映画祭10-FINAL」で「バック・トゥ・ザ・フューチャー」三部作(85, 89, 90)を鑑賞。
3本ともそれぞれ劇場での初公開時に観ているし、これまでにTV放映でも何度も観返していてDVDも買ったけど、2作目と3作目はスクリーンでは30年ぶりぐらいだし、こうやって三作続けて映画館で観るのは今回が初めてだから、鑑賞中にあの当時のことがいろいろと蘇ってきてちょっとジ~ンとしてしまった。
『PART2』での2015年の描写はもはや実現しなかった「懐かしの未来」になってしまったし、現実の2020年代はむしろビフに支配された1985年の町のようになってしまったけれど(『PART2』で町に大きなビルを建てて女の子はべらせてふんぞり返っているビフのモデルはドナルド・トランプなので、あの映画は正しく未来を予言したのだともいえる)。
僕は以前感想に書いたように85年の第1作目はあれ1本で一つの作品として完成しているので三部作の中でも一番のお気に入りなんですが、続く『PART2』も意外とファンが多いみたいで、それは物語の中のタイムパラドックスの処理がSF好きの人たちの琴線に触れるからのようで。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』(感想はこちら)のインフィニティ・ストーンをめぐるタイムトラヴェルの描写(過去作で描かれた物語が別の視点から描かれる)はこの『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』を大いに意識したものだろうし、音楽を担当しているのも同じアラン・シルヴェストリ。
2作目のラストに画面に表示される「Coming soon 1990」という文字に時代を感じますね。
90年公開の『PART3』は僕は同じ学校の女の子と観にいったんだけど、彼女は前作の『PART2』を観ていなかったので事前にヴィデオで予習しといてもらいました。
『PART3』を観終わったあとの彼女の感想は「意味はわかった」。
そして、「面白かったけど、でも、あのラストはちょっと反則だなぁ」。
うん、僕もそう思いましたけどね(^o^)
1880年代にドクはどうやってあんな機関車型タイムマシンを作ったんだよ、と。マーティが乗ってたデロリアンの方は壊れちゃったんだし。
でもまぁ、かなり無理やりではあるけれど、1作目のラストを思わせるあの飛翔シーンで〆る、というのはシリーズの完結篇としては相応しかったかな。ドクは妻のクララ(メアリー・スティーンバージェン)や子どもたち(ジュールとヴェルヌ)とともに今もどこかの時代を旅し続けているのだと思うと、なんか夢を感じさせるもんね。
さて、2010年から続いた「午前十時の映画祭」もこれで終了。
僕がこの「映画祭」に初めて足を運んだのは確か2014年の『ベン・ハー』でした。
まだその頃は「午前十時の映画祭」をやってるシネコンが結構遠くで、朝早くから電車を乗り継いで(それも本数が少ないから1本乗り過ごすとアウトな緊張感を伴った)行かなければならなかったので、なかなか頻繁に訪れることができなくて、ここぞ、という時、せいぜい1年に1本とか2本程度。とても「通った」などとは言えなかった。
2017年からはもっと近場の映画館でもやってくれるようになったけど、ようやく通いやすくなった、と思ったら、なんと2019年の「10」で終わりということで「そりゃないぜ」と。
せいぜい観られるだけ観ておこうと思って去年は意識してわりとたくさん観ましたが、上映会そのものが終わってしまうのはつくづく惜しい。
この「午前十時の映画祭」以外でも単発で旧作がデジタル・リマスター版や全長版などで上映される機会が増えていますが、おかげで昔の映画を劇場で観る習慣もついてきたところだから今後もぜひそういう機会を提供し続けていただきたいです。
古い映画を再び映画館で上映するためには著作権の問題などいろいろと処理が大変なようで簡単に流すわけにはいかないようだけど、僕もそうだったように往年の名作を映画館で観る楽しさを多くの人々に知らしめる大きな役割を果たしてくれた催しでした。
またいつか再開されることを信じて、今はしばしのお別れ。
ありがとう、「午前十時の映画祭」。See you again!(実は1年後に…!(^o^))
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