映★画太郎の MOVIE CRADLE 2

※2019年の“はてなダイアリー”終了に伴い、2018年9月にブログを移行しました。

追悼 高畑勲監督


4月5日、映画監督の高畑勲さんが逝去されました。享年82。

6日の早朝にスマホのニュースで知って、うわぁ…と。

なんというか、ある時期から心の中でいつかはこういう日が…と覚悟していた時がついに。

80代のご高齢であることは存じ上げていましたが、高畑監督はずっと長生きされるのではないかと勝手に思っていました。

2013年の『かぐや姫の物語』の次にやりたい企画もあったそうで、実現しなかったことがとても残念です。

高畑監督の作品は、意識せずに観ていた「ハイジ」などのTVアニメを除けば劇場で初めて観たのは宮崎駿監督の『となりのトトロ』と同時上映だった『火垂るの墓』で、ツラい内容なのでこれまでそんなに何度も繰り返し観てはいないんですが、Wikipediaによると劇場公開に間に合わず一部未完成のままで上映されたんですね。

そういえば、清太が畑で泥棒する場面かどこかが人物に色が塗っていなかったような記憶があるけど、どうだったかな。

その次の91年の『おもひでぽろぽろ』は当時とても好きになって、公開中に何度も映画館に通いました。

宮崎駿監督の少年心をくすぐる漫画映画とはまた違った、高畑監督の描く物語は切なくて時に痛々しく残酷でもあった。

そこが魅力でした。

宮崎監督ならおそらくここまで感傷的には描かないだろう、というところまで踏み込んだ演出、キャラクターの芝居。

生真面目なだけではなくて、ふっと差し込まれるユーモア。

今回、Twitterで海外の多くのかたがたが追悼の呟きをされていて、あらためて高畑勲というアニメーション監督(実写も撮られてますが)の存在の大きさを実感しました。世界中の人々にその作品が愛されて尊敬されていたことを。

日本のアニメーションに多大な貢献をされてきた“巨匠”である一方で、ちょうど2014年に亡くなられた菅原文太さんもそうだったように沖縄県名護市の辺野古へのアメリカ軍の基地移転に反対されていたり、それは戦争を体験された世代だからこそというのもあったのでしょうが、いよいよ自身の思いを言葉や行動で示しておかなければ、という使命感のようなものもあったのかな、などと思いました。

最後まで誠実で真摯にご自身の主義を貫かれたといえるのではないか。その姿勢は氏の作品のすべてに滲み出ています。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

たくさんの素晴らしい作品を残してくださって、本当にありがとうございます。

どうぞ安らかに。


高畑監督作品感想
『火垂るの墓』
『おもひでぽろぽろ』
『平成狸合戦ぽんぽこ』
『ホーホケキョ となりの山田くん』
『かぐや姫の物語』

興味深い論考
『火垂るの墓』『この世界の片隅に』は“反戦映画ではない”のか 高畑勲監督の発言などから検証

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