10月1日(土)に「とと姉ちゃん」が最終回を迎えました。アンコール放送されていた「てるてる家族」も同日終了。
前回「とと姉ちゃん」について書いたのは3ヵ月半前で、それからも何か書こうと思っているうちにあっという間に時間が過ぎてしまいました。
以前のエントリーの時点ではまだ全話の半分もいってなくて唐沢寿明演じる「あなたの暮し」編集長の花山伊佐次も登場しておらず、当然その後の展開も知らなくてかなり不満が溜まっていました(“「とと姉ちゃん」ただいま迷走中”)。
さすがにその後ヒロインの常子(高畑充希)が理不尽にまわりから苛められることはほとんどなくなったけど、モデルになった「暮しの手帖」や大橋鎭子さん、花森安治さんにまつわる史実を取り入れずに要らない創作エピソードに丸々一週間使ったり、相変わらず登場人物たちの登場と退場、その言動が唐突で場当たり的なためシナリオのマズさへの不満は最後までついて回りました。
前回のエントリーで怖れていたように、「花子とアン」と同じ轍を踏んでしまったようで。あのドラマでヒロインの花子の人物像がかなり酷評されたように、「とと姉ちゃん」の常子についてもまた結構厳しい評価がされている。*1
「てるてる家族」が物語の中で伏線をしっかり回収したり、さまざまな分野を目指す四人姉妹とその母親、彼女たちを脇で支える父や仕事仲間、ご近所さんたちなどを笑いと前衛的(?)な手法(カメラ目線で唄い踊ったり亡くなったおばあちゃんが普通に登場してたりw)で描いて、まるで親戚一家を見ているような楽しさに溢れていたと同時にまったく先の展開が読めない面白さがあったのに対して、「とと姉ちゃん」は一見するとオーソドックスな「昭和を生きた働く女性の一代記」なんだけど、ヒロインを含めてキャラクター一人ひとりがコマのような役割しか与えられずそれ以上の存在になってくれなかったために思い入れを込めるのが甚だ難しく(物語の必然性以上にやたらと子役が大勢出まくってたのもどうかと思った。いや、みんな可愛かったけれども、ワンパターンな描写が多く、あれが「家族の姿」を表わしていたのならやはり描き込み不足だったのではないだろうか)、結局この物語は本当は「何を描こうとしていたのか」というのが見えづらかった。
「働く女性」の困難や喜び、現代の私たちにも通じるテーマを描くはずが、どれもがどこかボンヤリとしてしまっていた。
「てるてる家族」と時代も近くて家族構成も似ているのに、どうしてこれほど作品の評価に違いが生まれるのか。かなり興味深いんですが、あいにく両者の比較は僕の手には余るのでどなたか分析・解説していただけないでしょうかね。
さて、時代は再び巻き戻り、またしても昭和の戦争の時代から始まる「べっぴんさん」が3日(月)から放送開始されます。舞台は神戸。
アンコール放送は、2013年下半期(「あまちゃん」の後番組)に放送された「ごちそうさん」。
ここしばらくはアンコール放送は東京と大阪の局が作ったものが交互に流されましたが、「てるてる家族」に続いて「ごちそうさん」も大阪放送局(BK)制作で、旧新のBK作品が毎朝2本続けて放送されることになります。
次は引き続き“昭和アワー”であるとともに、“関西アワー”でもあるんですね。
「ごちそうさん」はこの番組で共演したヒロイン役の杏さんとお相手役の東出昌大さんがその後結婚してリアル夫婦になりましたが、僕は本放送時に途中で離脱してしまったので、*2再放送ではぜひ最後まで観たいと思います。
「とと姉ちゃん」についてはあまり良いことが書けないのが残念なんですが、それでも半年間観続けてきたわけだしなんだかんだ言って楽しんでもきたので、やっぱり「これでおしまい」となるとちょっと名残り惜しさはあります。
Twitterで「#とと姉ちゃん」というタグに付いていた顔の描かれた絵文字が消えてるのに気づいて、「あぁ、ほんとに終わったんだな」と実感しました。
高畑充希さん、出演者の皆さん、どうもお疲れ様でした。
でも実は高畑さんは「ごちそうさん」にもメインキャストの一人(東出昌大さんの妹役)として出演しているので、これからまた半年間彼女の姿を朝ドラで見ることができるんですけどね(^o^)*3
高畑充希を丸一年間毎朝観続けることなんて多分今後ないだろうから、視聴者にとっても貴重な経験ですねw
衣替えの季節に朝ドラも模様替え。お別れは寂しいけれど、新たな出会いにワクワクしています♪
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