TOHOシネマズの「第二回 新・午前十時の映画祭」で『オズの魔法使』(1939)を観てきました。
映画の感想は以前DVDで観た時に書いたので、そちらをご参照ください。
上映作品のラインナップが発表されて、その中にこの作品があるのを知ってから首を長~くして待っていました。とにかく1度劇場の大きなスクリーンで観たかったので。
DVDでの鑑賞時から感じていたんだけど、今回観てあらためてこの映画は一種の“トリップ・ムーヴィー”だったんだなぁ、とw
いや、別に怪しげな目的で作られたというんじゃないけど、やっぱり観てると何かキメてるような気分に…^_^;
それはあのテクニカラーの鮮やかな色彩とけっこう飛躍の激しいストーリーのせいだと思いますが。
マンチキンたちの素敵に狂った感じとか、ドロシーはケシの花畑で眠くなっちゃったりするし、演じてるジュディ・ガーランド自身がヤクちゅ…かなり大変な状態で撮影してたわけで。
明らかにこの映画自体に中毒性があるヘ(゚∀゚*)ノ
もうこれから一週間にいっぺんぐらいの頻度で映画館で観たいもの。
映画全体に濃厚に漂う「ここではないどこか感」、そして何よりジュディの愛らしさ。ほんとキャンディみたいな顔だなぁ。
当時16歳だった彼女は外見を幼く見せるために苦労したそうですが。
実年齢と役柄とのギャップやいつまでも耳に残る「虹の彼方に」の歌声などが、この映画のドロシーをどこか不思議な存在に見せている。
実写なのにちょっとアニメーションのキャラクターのようでもあるし。まぁディズニーの『白雪姫』に対抗して作られたそうだから、アニメを意識はしていたんだろうけど。
ドロシーが林檎の実を採ろうとしたら木が喋って怒り出す場面で「リンゴの木の下で」のメロディが流れてるのがちょっと可笑しかった。
あぁ、そんな昔の歌だったんだ、って。僕は『シコふんじゃった。』で初めて聴いた歌だったから。
内容についてはもはや説明するまでもないですが、夢の中に自分の知人たちが登場してともに旅をして、最後に大切な存在は自分のすぐ近くにいることに気づく、というのは多くの物語の原型でもあって、だからこそこの映画には時代を越えた普遍性があるんでしょう。
おとぎ話に込められた、人々の中にある「おうち」への想い。
それはジュディ・ガーランドがたどった人生とも重なって、だからこそこの映画のドロシーの笑顔には無性に泣けてくるのだ。
今回は泣かなかったけど(DVD鑑賞時には号泣)、でもやっぱり愛おしい作品。
おっさんが一人、『オズ』のドロシーに萌えてる(この表現はすでに死語らしいですが)というのも我ながらなかなかブキミですが。*1
また映画館で観たいです。
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『イースター・パレード』
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『オーケストラの少女』
『ワイルド・アット・ハート』
*1:劇場では僕以外に男性が1名だけいました。