映★画太郎の MOVIE CRADLE 2

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『ショーシャンクの空に』4Kデジタルリマスター版


フランク・ダラボン監督、ティム・ロビンスモーガン・フリーマン、ボブ・ガントン、ウィリアム・サドラークランシー・ブラウン、マーク・ロイストン、ギル・ベローズ、ジェームズ・ホイットモアほか出演の『ショーシャンクの空に4Kデジタルリマスター版。1994年作品(日本公開95年)。

原作はスティーヴン・キングの中篇小説「刑務所のリタ・ヘイワース」。

音楽はトーマス・ニューマン

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1947年。妻とその浮気相手を殺害したかどでショーシャンク刑務所に収監された元・銀行の副頭取アンディ・デュフレーン(ティム・ロビンス)は、一部の囚人たちの標的になって性暴力を受ける苛酷な日々を送るが、同じ囚人で“調達屋”のレッド(モーガン・フリーマン)と親しくなる。暴力的な主任刑務官(クランシー・ブラウン)や狡猾な所長(ボブ・ガントン)らの税金対策や裏金の洗浄などに協力する代わりに彼が求める図書館の充実を実現させて、レッドからは趣味の鉱物関連の物を調達してもらう。やがて20年近い月日が流れ、新しく入ってきた若い囚人のトミー(ギル・ベローズ)から、アンディは重大な証言を聞く。


内容についてのネタバレがありますので、まだご覧になっていないかたはご注意ください。

95年の劇場公開時に観ているはずなんですが、リタ・ヘイワースのポスターとか、おっかない看守長とか、部分的にしか覚えていなくて、あれからTV放送などでちゃんと観返すこともなかったため全体的なストーリーを忘れてしまっていました。

おまけに、同じスティーヴン・キング原作、フランク・ダラボン監督の『グリーンマイル』も刑務所モノで、長らくそちらと記憶がごっちゃになっていた。

それがつい先日、TVの地上波で放送されて本当に久々に観たところ、まるで新作のように楽しめたのでした。

だから、リヴァイヴァル上映されると知って、もう一度スクリーンで観られるのを楽しみにしていました。

劇場公開時には当たらなかったのが、その後多くの人たちから支持されていることは知っていたけれど、あぁ、なるほど、確かにこれは名作だなぁ、と。

僕はてっきりこの映画はアカデミー賞を獲ってるとばかり思っていたんですが、ノミネートはされているものの、無冠だったというのが驚きでした。

主演のティム・ロビンスケヴィン・コスナーと共演した『さよならゲーム』(1988) を90年代の初めにTVで観ていたし、映画は観てないけれどエイドリアン・ライン監督の『ジェイコブス・ラダー』の主演であることも知ってたし、モンティ・パイソンの映画に出てることも知っていましたが、僕が彼の主演映画を劇場で初めて観たのは日本では93年公開の『ザ・プレイヤー』でした。ハリウッド映画を皮肉ったロバート・アルトマン監督の映画で、結構好きだった。あの映画も劇場でまた観たいなぁ。

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『ショーシャンク』と同じ年に日本公開されたポール・ニューマンと共演のコーエン兄弟の映画『未来は今』も映画館で観たけど、そちらは全然内容を覚えていない。

思えば90年代の一時期、ほんとにティム・ロビンスの映画をよく観ていた。

モーガン・フリーマンについては91年公開のケヴィン・コスナー主演版『ロビン・フッド』あたりで初めて彼を知って、92年のイーストウッド作品『許されざる者』やTV放映された『ドライビング Miss デイジー』などでもおなじみだったし、その後も『セブン』や『アウトブレイク』などとにかく彼の姿を映画館で見ない年がないほどだった。

なのに、『ショーシャンク』のことはよく覚えていなかったんですよね。我ながらとても不思議。

主人公のアンディ役にはトム・ハンクストム・クルーズなども候補に挙がっていたそうだけど、ハンクスは『フォレスト・ガンプ』の出演が控えていたので降板、当時、名のある監督と組んで自分のステータスを上げようとしていたクルーズも断わって結局ティム・ロビンスに決まったそうなんだけど、長身で童顔、どこか浮世離れして見えるロビンスは本当にぴったりのキャスティングだったと思います。アンディのあの独特な雰囲気は他の誰にも出せなかっただろうから。


同時期に封切られた『フォレスト・ガンプ』の大ヒットのあおりを受けて『ショーシャンク』が目立たなかったのはなんとも皮肉ですが。

そういえば、ティム・ロビンスは『トップガン』の1作目にも出てるんだよね*1。続篇の『トップガン マーヴェリック』ではその存在自体を忘れ去られてたけど。トム・クルーズとはその後『宇宙戦争』でも共演していて、なかなかヒドい目に遭ってましたが。

囚人役の一人として出演しているウィリアム・サドラーは『ダイ・ハード2』ではフルチンでポーズきめたりブルース・ウィリスとジャンボジェット機の上で殴り合ってましたが、悪役もひょうきんな役もこなせるバイプレイヤーですね。

90年当時活躍していた、今ではヴェテラン勢の若い頃をスクリーンで再び見られて懐かしかった。

ある種の寓話のような物語なんだけど、アンディの行動の一つ一つがあとになって伏線として活きてくるのが「どんでん返し」映画としても面白い。


まぁ、あんな大きなポスターの裏側を看守が長年調べないままなんてことがあるだろうか、と何度観ても思いますが。


とても明快な勧善懲悪のお話で、暴力や権力によって支配していた者たちはことごとく報いを受ける。そういう部分は実にハリウッド映画らしいし、留飲も下がり観終わって気持ちよく映画館の椅子から立ち上がれる。

「刑務所」という社会の縮図を描きながら、無実の者が自らの手で自由を手にして、おまけに知恵の力で“悪”を懲らしめる。


一方で、刑務所を出た者たちが娑婆で生きていくのがどれだけ難しいか、ということにも触れていて、それは役所広司主演の『すばらしき世界』(感想はこちら)でも描かれてましたが、実は当たり前の「普通の生活」こそが一番難しいんだ、ということを語っている。つまり僕たちの人生そのもののこと。

フリーマン演じるレッドはそれを実感して、でも自殺したブルックス(ジェームズ・ホイットモア)とは違う選択をする。若き日の過ち、自分の愚かさを反省して生き直そうとする。アンディはそれを促す役割を担う。

映画の語り部を務めるレッドの言葉の一つ一つが人生についての至言のように心に沁みる。そこが単なるどんでん返し映画とは異なるところ。この映画の素晴らしさでもある。

ここしばらく、80~90年代ぐらいの映画がリヴァイヴァル上映される機会が増えてるけど、一度劇場公開時に観た作品を何十年ぶりかでスクリーンで観返すのは、古い映画を初めて観るのとも違って(まぁ、内容は思いっきり忘れてたりしますが)なんとも言えない感慨がありますね。

あいにくティム・ロビンスさんやモーガン・フリーマンさんたちの近作は観ていませんが、お二人とも映画には出演し続けているし、また映画館で彼らの最新作を観られたらいいな、と思います。


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*1:背が高過ぎて戦闘機のコックピットに身体がうまく収まらなかった、というのが笑えるが。なぜ彼をキャスティングしたw